前回の冒頭でもお伝えさせて頂いたが、僕たちSTUMPTOWNのスタッフは
全員が自他共に認める 『 ブーツ馬鹿 』 だ。どうぞ笑ってやってくれ。
そんなに毎日ブーツについて何を考えているのかというと
決まってこの時季になるとブーツの新調を考え出す者が多い。
それはこの時季から履き始める、もしくはオーダーすることで
ブーツのハイシーズンとなる秋冬には程よく馴染んだブーツを履けるからだ。
だが値段、モデル、ラスト、革、ソール。。。あれやこれやでそう簡単に新調出来る代物ではない。
WHITE’SBOOTSのカスタムオーダーともなれば、尚更だ。
今回はそんな、悩んだ末にシンプルながらもスパイスを効かせた
スタッフたちのカスタムブーツを2足ご紹介しよう。
まずはこちら。
細かい事を言うとこのSMOKE JUMPERはカスタムとは言わない。
しかし持ち主の拘りがハンパないのでご紹介させて頂いた。
その拘りはというと、『 NFPA 仕様のブラックラフアウト 』 。
言い換えれば、標準のSMOKE JUMPERのラフアウト(裏革)仕様というわけだ。
※ NFPAをご存知でない方は ( こちら )。
『だってSTUMPTOWNにはこの仕様のストックブーツは置いてないからね。』とのことだ。
当然ながら彼は別に消防関係の仕事はしていない。
きっとなにかこのブーツに貼られているNFPAのタグに憧れがあり
きっとなにかこのラフアウトの野生的な表情が好みなのだろう。
標準仕様が拘りという実直さが彼らしい。
続いての1足は TRUNK SHOW 期間中にしかカスタムオーダーが
叶わない 『 RETRO OXFORD 』 から。
まず何故このモデルのカスタムオーダーは期間限定とされているのかというところからだが
このRETRO OXFORD なる短靴は (こちら )にもある通り
『 #54 』 という現行のモデルには使用されていない極めて稀有なラストと
これもまた現行のモデルにはないアッパーのパターンとステッチングが施されている。
そんなイレギュラーなモデルのカスタムともなると本国の工場に混乱を招き兼ねない。
そういった意味もあって期間限定とさせて頂いている訳だ。
そんなイレギュラー中のイレギュラーなカスタムシューズの出来栄えがこちら。
このモデルの定石だとキレイ目のドレスレザーやフレンチカーフ
または透明感ある艶のウォーターバッファローが人気どころだが
まさかのバイソン。荒々しい。。。
が、この荒々しいシボ感とダブルのソールステッチのボリュームが
マッチして古いワークシューズらしさも存分に引き出せているようにも見受けられる。
彼の不思議な感覚と拘らないという拘りがこのシューズを生んだのだと思う。
今回ご紹介させて頂いた2足を見ていると、存分に悩んで拘ろうと思う反面
そんなに悩まなくても良いのではないかとも思う。
きっとこの『 もう少し悩もうか、もう悩まないか 』 の葛藤が
手元に届く前と届いた後のブーツライフを充実させるのではないだろうか。
。。。と悩んでしまう。。。
なにはともあれ7月はSTUMPTOWNへ。
※SMOKE JUMPERは横浜店、RETORO OXFORDは渋谷店に
展示しております。