年末年始が過ぎた。
おかげさまで期間中も数多くのお客様にご来店頂き
忙しくも楽しい年末年始をお客様に経験させて頂いた。
期間中、様々なブーツのご試着のサポートをさせて頂いたが
あるブランドのあるブーツのご試着をサポートさせて頂いた際に
「改めて見るとコイツやっぱかっこいいわ…」
とぼそっと声に出てしまったブーツがあった。
(※もちろんお客様には聴こえてない…はず。)
そのブーツとはCHIPPEWAの11’エンジニアブーツである。
CHIPPEWAに出会って10年以上経つ。
でもCHIPPEWAの歴史は100年以上。
100年以上前から今日に至るまでかっこよさを維持し続ける
CHIPPEWAの魅力を今回は改めて紹介したいと思う。
1901年にアメリカ、ウィスコンシン州で設立されたCHIPPEWA。
チペワインディアンが居住していたウィスコンシン州チペワ・フォールズで
最初のブーツが製造された事がブランド名の由来となっている。
当時の周辺地域では製糸業が盛んだった為
木材を伐採して運ぶ人達の足を完璧に保護する為に
高い品質のブーツを作る事からスタートしたらしい。
創業から100年以上経過しても変わらない品質主義を貫く
CHIPPEWAのワークブーツを本来であればSTUMPTOWNで
展開している全ての商品をご紹介にあがりたいが
今回は自分が勝手に選りすぐったモデルを紹介したいと思う。
(全部見たいかたは ONLINE SHOP へ、、)
1901M03
11 STEEL TOE ENGINEER
BLACK WHIRLWIND
¥40,000+TAX
CHIPPEWAを代表するロングセラー、11インチのエンジニアブーツ。
冒頭で書いた「改めて見るとコイツやっぱかっこいいわ…」と
ぼそっと声に出てしまったブーツがこれだ。
危険因子となるシューレースやズボンの裾が引っかからない様に
プルオン設計にし、トゥにはASTM(米国材料試験協会)の規格を満たす
スチールの採用など足を守る事に重きを置き、不要なパーツを全て省いた
まさに質実剛健ブーツ…と聞くと固くて履きにくそう、、と思われがちなのも
エンジニアブーツ。だがこのチペワのエンジニアブーツ
他のブランドのエンジニアブーツに比べると甲周りが広く設計されている為
靴べらいらずで足入れがすこぶるいい。そして革もオイルドレザーで柔らかい。
私はよく『シャフト(筒)が落ちてくる』と表現するのだが
履き馴染んでくるとシャフトが下の画像の様になる。
この状態まで履きこんでいくと、断然足入れがスムーズになり
途端にエンジニアブーツしか履かなくなるので要注意を…(経験者談)
このブーツは上記でも説明したが、オイルレザーで
比較的柔らかい革なので履きこみ次第では
割りと早い段階でこの状態まで持っていけるので
エンジニアブーツビギナーの方にはお奨めのモデルだ。
1901M09
7’HIGHLANDER
SAND SUEDE
¥37,000+TAX
このブーツもまた甲周りが広く、且つ7インチ丈なので
足入れがスムーズ。
CHIPPEWAが持つ堅牢性は残しつつ、アウトソールにVibram#4014
クリスティソールを採用し、さらにモックタイプにする事でよりライトな
履き心地になっている。
足元に適度なボリュームを出す事が出来るモックタイプと、
見た目の重さを感じさせないサンドスエードなのでデニム、
チノ、ワークパンツ等々併せ易いモデルになっている。
また、このサンドスエードは、どうしても付着してしまう汚れや
どうやっても着いてしまう傷もスエードの醍醐味として
ぜひ是非楽しんで履いてほしい。
上記の写真は修理のご依頼を頂いているサンドスエードの
HIGHLANDERである。
長年の御愛用の証がこの良い感じの毛並のムラ感と
色味のムラ感に出ていると思う。汚れてもかっこいい…
ブーツの最大の魅力だと思う。
5251MPL
1958 5-IN ORG LACE TO TOE
MAPLE LEAF ※Archive Collection
¥40,000+TAX
高いホールド感と適度な重量感、しかも履き心地抜群と
3拍子揃ったLACE TO TOE(別名モンキーブーツ)。
実は私の初チペワがモンキーブーツだった事と
リクラフターになり、始めて修理に携わったブーツが
CHIPPEWAのモンキーブーツだった事もあり勝手ながらあげさせて頂いた。
歴史的なブーツから選ばれたアイテムの復刻と定義づけられているアーカイブコレクション。
伝統的な素材、ホーウィンレザーやCHIPPEWAオリジナル・ビブラムソールなどを使用し
細部にこだわり、伝統的な手法で作られているモデル。
このモデルは私が所有していたモンキーブーツとは違うが
チペワのモンキーブーツをほぼ毎日履いていた時代があった。
見た目のかっこ良さも理由としてあるが、やはりLACE TO TOEの
絶妙なホールド感と、履き心地の良さがそうさせていたんだと思う。
文章を書いている内にもの凄く履きたくなって来たのだが
実はそのブーツ、後輩にねだられて譲ってしまい今は無い。
MY下駄箱に新しくメンバー入りするのは恐らく
1958 5-IN ORG LACE TO TOEになると思う。
いつもブーツを履いて思う、ブランドと職人の意志。
今回は頑固なまでに品質主義を貫くCHIPPEWAの
ブーツを紹介させて頂いたが
機会があればまた今回の様に誰もが知ってる、
けど「やっぱかっこいいわ…」があったら紹介していきたい。