【ナイフシースが欲しいっす】
どうですか?
「シース」と欲しいっすの「しいっす」をかけてみましたがどうですか?
もっと分り易く言うと「ナイフシースが欲シーっス」って感じですが、どうですか?
盛大な拍手をありがとうございます。
さて、ナイフシースってみなさん何かご存知ですか?
筆者はこのブログを書き始めるまで知りませんでした。
刀の鞘(さや)の部分を英語では「sheath(シース)」と言うらしいです。
つまりナイフの刃の部分をしまうケースみたいな物ですね。
刃が剝き出しだと危ないですから、大事ですよね。
というわけで…
以前筆者がブログ内で磨き上げたこのピカピカナイフに、シースを作ってあげる事にしました。
もちろん今までもシース的なものに入れてはいたんですが、
すごい簡易的な10分程度で作ったものだったので…。
ちゃんとしたシースを作りたくなったというわけでございます。
さっそく今回活躍する工具たちにご登場いただきましょう。
いったいどれを何に使うのか、ぱっと見ただけじゃその用途が分からないものもいくつかありあますが、
まぁそれは追々このブログ内で明らかになっていくので、今はスルーしておきます。
ではさっそく作り始めていきたいと思います。
まずはナイフの大きさに合わせて革を切るために、その型紙を作ります。
あれだけ大げさな工具達を紹介しておきながら、
まずはじめに使うのがボールペンと定規という、
なんとも地味な絵面になってしまいましたが、まぁいいでしょう。
こんな感じに切り抜きます。
左がナイフシースの本体に当たる部分の型紙、
右手の杖みたいな形をしてるやつは、
縫い糸をナイフの刃から守るパーツの型紙です。
ちょっと言葉じゃ分りにくいかもしれませんが、後々写真付きでご紹介させて頂きます。
今度はこれを元に革をカットしていきます。
まずは銀ペンで型紙をなぞりガイドを作って…
それに沿って革切り包丁で革をカットします。
この作業をしながら、今度はこの革切り包丁の鞘も作りたいな~
なんて思い立ってしまいました。
またそれは追々作る事にしましょう…。
カットし終わった物がこちらになります。
杖みたいな形のやつは、あとで両面糊付けするので、
糊がつきやすいように銀面を漉いて起毛させておきます。
…と、もうひとつ大事なパーツを作るのを忘れていました。
ナイフをしまったときにシースから抜けないようにするため、
もち手と刃の間にベルトを取り付けます。
まずは長さ5センチ、幅1.5㎝程の革を切り抜いたら…
こんな感じでベルトとシース本体にジャンパーホック(ボタン)を取り付けます。
で、これをミシンで縫い合わせて…
こんな感じにしちゃいます。
ここまでくると、なんとなーく最終的にどんな物が出来上がるか想像できてくるのではないでしょうか。
ただしかし、ここからが一番面倒でかつ緻密な作業が要求されてくる工程なるので、気を抜かずに参りましょう…。
次にご登場いただくのが、冒頭で少し触れた杖みたいな形をしたパーツです。
それをこんな感じでシース本体にペタッと貼り付けちゃいます。
で、これ結局何なのかというと、
この後、今この観音開き状態になっているシースを、半分に折りたたんで縫い付けるわけなんですが、
普通に縫い付けるとナイフをしまったときに刃が縫い糸に触れて、糸を切っちゃうんです。
なのでこのL字のパーツを縁にかますことで、縫い糸がその中をくぐるようになり、
直接ナイフの刃と縫い糸が触れるのを防いでくれるわけですね。
さて、くっつけます。
あらかじめハンマーで叩いて癖をつけてはいたんですけど、
なんか全然くっついてくれなかったのでダブルクリップでしばらく固定…。
で、ある程度くっついたらいよいよ縁を縫っていくわけですが、
2mm程の厚さの革を三枚重ねているので、ミシンで縫うのは少し怖い…。
針が折れちゃうかもしれないし、細いミシン糸だとステッチが切れちゃうかもしれません。
というわけで手縫いしていくことに。
まずは銀ペンでガイドを作って、それに沿って縫い糸を通す穴を開けていきます。
あとはこれを縫い付けて完成です。
今回は麻糸に松脂・蜜蝋をブレンドしたロウを引いたものを使用します。
麻糸にロウを引いて、温めてまたロウを引いて…。
こうやってロウを引いてあげる事で、ステッチが緩みにくくなり、
糸がピンと張った状態になるので、仕上がりの雰囲気もいい感じになります。
糸が切れないように、ステッチがガタガタにならないように気をつけながら、
こつこつ手縫いしていきます。
これが結構時間がかかる…。
ピッチをなんとなくで4mmにしてしまったことを後悔しながら作業を進めること数十分。
なんやかんやで完成したものがこちらになります。
実際にナイフをしまってみるとこんな感じ。
まあクオリティはさて置いといて、ずっと「欲しいっす」と思ってたナイフシースが手に入って
筆者はひとまず満足しております。
レザークラフトというのでしょうか。
これをレザークラフトといっていいのかも分りませんが、結構楽しいですね。
ハマりそうです。
またレザークラフト欲が再浮上してきた際は、財布でも作ってみたいですね。
財布だけに、再浮上。
なんつって。